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【第一回】TMサインシステム株式会社

公開日公開日:2020.03.25

更新日更新日:2020.11.12

第1回目は看板や柱巻きなど、交通広告の制作、施工を行っているTMサインシステム株式会社の

児玉達実社長にお話を伺いました。


交通広告一筋50年!業界の大御所に話を聞いてきた。


新井(以下A)「本日はよろしくお願いします。」


児玉社長は交通広告の業界に入ってどれくらいですか?」


児玉社長(以下K)「私が仕事を始めた年に社員旅行で大阪万博に行った記憶があるんだよね。


大阪万博が1970年だから今年で50年、ちょうど半世紀だ。」


A:「それはすごい!まさに交通広告業界の長い歴史を経験されているわけですね。


私みたいな10年くらいの業界経験しかないヒヨッコからすると、50年前の交通広告って


ほとんど想像がつきません。昔の駅広告というと、やはり看板がメインですか?」


K:「そうだね、昔の右肩上がりで景気が良かった時代は看板がメインだったね。


  もう毎週のように看板のデザイン変更作業をかなりの面数行っていました。」


A:「その当時、今のように階段壁面のパネルや柱巻きのような臨時媒体の作業はなかったんですか?」


K:「当時はもう看板だけで目一杯という感じ。今のような臨時ものはなかったね。」


A:「いまの臨時媒体は出てきたのはいつ頃からですか?」


K:「たぶん、25年前くらいかな?


その頃に初めてドライマウントのパネル加工の広告が出始めたと思うな。


最初は階段のオデコ部分に正面ボードというものやっていましたね。」


A:「サイズはB0サイズを横につなげたものですか?」


K:「いや、当時はB0サイズってあんまりなかった。サブロク版サイズだね。


  天地が900で左右が1800mm、昔でいう3尺9尺っていうやつだね。


  それを2枚横につないで実施していたね。」


A:「サブロク?尺?全く聞いたことのない規格ですね…


  そうなるとB0のようなサイズはどれぐらいから出始めたのですか?」


K:「はっきりしたことは分からないけど、20年前くらいからメーカーでも徐々に


作り始めたんじゃないかな?それまではB0サイズってほとんど無かったね。」


A:「そもそもなんですけど、B0パネル加工用の材料は専用サイズがあるんですか?」


K:「そうそう、B0よりも一回り大きいサイズのパネルを買ってきて、


  ポスターを貼って回りをカットするという感じだね」


A:「なるほど!伺ったお話を整理すると、昔は看板がメインで20年ちょっと前から


徐々に階段壁面のパネルや柱巻きなどの臨時が増えてきたということですか?」


K:「そう、そんな感じだね。」


今は看板の面数もだいぶ少なくなってきちゃったけどね。

A:「昔の駅の広告といったら、看板と駅貼ポスターのみといった感じですか?」


K:「昔は看板と駅貼りポスターだけだったね。ただ、昔は駅貼用のボードも今ほどなかったと思うな今は看板の面数もだいぶ少なくなってきちゃったけどね。」


A:「駅看板の面数は全体的にかなり減ってますか?」


K:「減ってるね。例えば東西線の日本橋駅のホームの看板だと昔は90面くらいあった。」


A:「ホームに看板が90面!!」


K:「そう、2面セットの看板が№1~№45くらいまであったからね」


A:「日本橋駅の面数はいまどれくらいでしたっけ?」


K:「28面だね」


A:「だいぶ減りましたね・・・。昔の1/3以下なんですね。」


K:「たしかに減ったね」


A:「ところで、噂で聞いたのですが昔はホームの軌道内看板の作業を電車が


運行中にやっていたと聞いたのですが、あれって本当なんですか?」


※現在、ホーム軌道内の看板作業はすべて終電後になっている


K:「そうだね。都心は21時から変更作業をやってて、地下鉄の荻窪や池袋みたいな


少し遠い駅は20時からの作業だったね。」


A:「その時間、もちろん電車は通常通り運行していますよね?


今の感覚だと安全面を考えると難しそうな気がしますが、


  電車が走っている時間帯にホームへ降りて看板作業をやってたんですね。」


K:「そう、やってたんだよね。当時は。」


A:「地下鉄は電車が来る間隔が狭いから、作業はかなり難しいんじゃないですか?」


K:「いや、そうでもないよ。線路上に降りて看板をはずしてデザインを変えて


戻ってくるのに大体40秒くらい。1分もかからないんだよ。」


A:「事故とかなかったんですか?」


K:「うーん、なかったね。


  事故とかはなかったけど、電車停めたことはあったかな?。」


A:「え?それって大問題じゃないですか!!??」


K:「丸ノ内線の新宿から新宿三丁目は300mくらいしかないからすぐ電車が来るんだよ。


  昔、新宿三丁目駅の看板は鉄のピンを外して作業するんだけど、一度始めると


途中で作業やめられないからね。手間取ってるうちに電車が来ちゃって


警笛ならされて、怒られたことはあったよ。いまだから言えるけど。


でも、人身事故はなかったね」




危ないね。感電する可能性があるからね

A:「銀座線はレールの脇に電気が通ってますよね?あれは危なくないんですか?」


K:「危ないね。感電する可能性があるからね。


電気が通っている上にカバーがしてあって、昔は木で今はグラスファイバーのカバーがしてあって、そのうえに乗って看板の変更作業をするの。」


A:「カバーがあるから安全なんですか?」


K:「いや、上にカバーがあるだけで横はむき出しだから、触れちゃったら感電するね」


A:「電気が通っているところの上に乗って作業するって、めちゃめちゃ怖くないですか?」


K:「うーん。何回もやって慣れてるからか分からないけど、怖いと思ったことはないね。」


A:「いままでお聞きしてきて、臨時媒体もなく、軌道内看板も電車の運行中に作業をするとなると   今では当たり前になっている終電後作業というのは以前はなかったんですか?」


K:「昔は終電後の作業ってほとんどなかったね。階段上のオデコ部分の作業くらいかな」


A:「いい時代でしたね(笑)終電後の作業が無いと作業員の方も楽ですね。」


K:「いい時代だったね。終電後作業が少なかったから、作業料金も安かったしね」


K:「たしか平成8年くらいから、JRが終電後作業になってきたかな。


その後メトロも副都心線が開業する少し前に終電後作業になったね」


A:「そうなると、作業環境が変わって大変になったんじゃないですか?」


K:「そうだね。終電から始発までだと時間が短いから、あんまり駅数を回れないしね。」


A:「いやー、昔と今では媒体や作業などの面で交通広告も


かなり様変わりしたんですね。本日は貴重なお話ありがとうございました!」


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