
通勤途中の駅構内や、バス車内、街頭ビジョンで見かける広告──それらはすべて「OOH広告(Out Of Home広告)」と呼ばれるものです。家庭の外で自然に目にする広告だからこそ、多くの人に届き、ブランドを印象づける力があります。
この記事では、OOH広告の定義から主要な種類、メリットなどを詳しく解説します。
OOH広告の定義
OOH広告とは「Out Of Home(アウト・オブ・ホーム)」の略で、外で目にする広告全般を指します。駅やバス、商業施設など、日常生活の移動や買い物の中で自然と視界に入る広告が該当します。
たとえば、駅構内のポスターや電車の中づり広告、街中のビルボードやデジタルサイネージなどが代表的です。こうしたOOH広告は、家庭の外で無意識に目にすることが多く、消費者の生活導線上にあるため「強制視認性(=見たくなくても目に入る)」という特長があります。
なお、法律上は「屋外広告物法」により、屋外に一定期間掲出される看板・立看板・広告塔などがOOH広告として規定されていますが、実務上はより広い意味で使われています。
OOH広告の主な種類
OOH広告には多種多様な形態があります。それぞれの媒体がどのような場所に配置され、どのようなターゲットに向いているかを押さえることで、より戦略的な活用ができます。ここでは代表的な種類として、交通広告、屋外広告、デジタルOOH、移動式広告の四つを取り上げます。
交通広告
交通広告は、駅や電車、バス、タクシー、空港、新幹線などの公共交通機関を軸に展開される広告です。毎日同じ路線を使う通勤・通学客や旅行者など、多様な人々にリーチできるのが大きな特長といえます。
広告の形式も多彩で、駅構内の柱やホーム上のポスター、デジタルサイネージをはじめ、電車内の中づり広告やドア横ポスター、車両ラッピングなどがあります。
バスでは車体ラッピングや車内ポスター、タクシーではモニターによる動画広告なども増えています。どの場合でも、同じ路線や車両を使う人に何度も視認される反復効果が期待できます。
屋外広告
屋外広告には、ビルの壁面や屋上に設置されるビルボード(看板)、街頭ビジョン、野立て看板などが含まれます。繁華街や大きな交差点、高速道路や幹線道路沿いなど、人や車の往来が多い場所で長時間目に触れるため、大きな視覚効果を生み出せるのが魅力です。
特に、ビルボード広告はビルの高い位置に大きく掲出されるため、遠くからでも視認しやすく、企業ロゴや商品名を強く印象づけられます。街頭ビジョンでは音声を伴う動画広告を展開でき、通行人の注意を引きやすく、夜間でも明るい映像が流れ続けるので視認性が高いといえます。
デジタルOOH(DOOH)
デジタルサイネージやLEDビジョンを使ったデジタルOOHは、動画やアニメーションを表示できる新しい形のOOH広告です。
天候や時間帯、人の流れに応じてコンテンツを切り替えられる柔軟性があり、駅構内や商業施設、街頭ビジョンなどさまざまな場所で展開されています。
最近では、タッチ操作や顔認証などのインタラクティブ機能を備えた広告も登場しており、利用者との直接的なコミュニケーションも可能です。
また、リアルタイムで広告を配信する「プログラマティックOOH」も普及しており、位置情報データやAIカメラを活用することで、混雑状況や属性に応じた最適な訴求ができます。
移動式広告
移動式広告は、トラックやラッピングカーなどが街中を走りながら広告を見せる手法です。アドトラックではサウンドや映像を流すことも多く、繁華街をゆっくり巡回することで人々の目と耳をひきつけます。
ラッピングカーも、ブランドの世界観を車体全体で表現することで、イベント会場や観光地などターゲットが集まるエリアで大きなアピールが可能です。夜間のライトアップや派手な装飾によって、通行人だけでなくSNS上での拡散も期待できます。
OOH広告のメリット
OOH広告には多くのメリットがあります。ここでは、特に大きな利点となる五つのポイントを紹介します。
1. ポテンシャル層へのリーチが優れている
OOH広告は駅やバス停など、日常的に多くの人が利用する場所に掲出されるため、幅広い層へ訴求できるのが特長です。
加えて、働き盛りの20~50代、個人年収700万円以上など、マーケティング価値の高い層へのリーチ率がテレビやWEBよりも高いという調査結果も出ています。リーチのボリューム自体ももともと担保されているので、効率よく訴求することが可能なのです。

2. 短期間でも複数回見てもらえることで、ブランド認知が高まる
OOHは他メディアと比較して接触回数が高い特徴があります。同じ予算で出稿した場合に一人あたりが広告を見る回数が、テレビCMは2.04回、web広告が1.01回に対し、交通広告は3.72回というデータが出ています。

加えて、複数回接触した人ほど商品の購入意欲やサービス利用意向が高まるという結果が出ており、OOHの強みである「反復効果」を活かすことで、ブランドや商品をしっかり印象づけられます。
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3. 他広告より信頼度が高く、嫌われにくい
OOHは家庭内の画面広告などと異なり、生活動線上に自然に溶け込む媒体です。例えばWeb広告のように突然ポップアップして視聴や操作を妨げるようなことが少なく、ネガティブな印象を持たれにくいとされています。
実際のアンケートでも、「嫌い」と回答される割合がWeb広告に比べて圧倒的に少なく、公共の場に掲出されている安心感も相まって、広告自体への信頼度が高いという結果が得られています。この信頼感こそが、ブランドの良いイメージを築く足がかりになるのです。

- 交通広告を「好き」と回答した人が6~6.5割
- WEB広告は「嫌い」という回答が7割以上

- 交通広告は良い印象が悪い印象の約10倍
- WEB広告は行動を阻害することが多く印象が悪い傾向
つまり、媒体特性として、交通広告は通行人が見たいと思ったら見る=行動を阻害しないため、ネガティブなイメージがダントツ低く、また公共の場に掲出をされることから、広告の信頼性が高いのです。
OOH広告は効果測定が難しい?
メリットが多いOOH広告ですが、じゃあ実際の出稿で何人が見てくれたのか?何人が好きになってくれたのか?何人が購入してくれたのか?など、具体的な効果を知りたいですよね。
OOH広告は画面のクリック数や動画の再生数など、WEB広告のように直接的な指標を取得しにくいのがこれまでの課題でしたが、私たち春光社は、アンケートモニターを活用することで、定量的な効果測定を可能にしています。
詳しくは以下の記事で解説しているので、こちらもぜひご覧ください
まとめ|OOH広告を活用して効果的なプロモーションを
OOH広告は、駅やバス、屋外看板などを活用し、幅広い層に自然に情報を届ける手法で、特に都市部や交通量の多いエリアでは、大きなリーチが期待できます。
視認性の高さや繰り返し目にすることでの記憶定着など、多くのメリットがあり、定量的な効果測定も可能です。ぜひ戦略的に活用していきましょう。
はじめて交通広告を検討される方は、ターゲットやエリアの選定、広告の形態や制作まで、ぜひ私たちに春光社にお任せください。駅や車内など、リアルな場でこそ多くの人へダイレクトに響く広告を展開し、貴社の認知拡大やブランドイメージ向上につなげます。

営業部 春光
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