公開日:2023.06.14
スマホの普及でいつでも、何処でも写真や動画が撮れる時代になりました。
撮った物をすぐにSNSに投稿、その投稿が反響を呼び、今の言葉で言うバズったり、炎上したり。
今回はそんなSNS時代だからこそ発生したような事例を紹介したいと思います。2月に東京メトロ半蔵門線渋谷駅にある渋谷プレミアムセット(フル)で、某出版社のコミックの連載再開の告知を実施しました。
各シーズンに登場したキャラクター総動員でコミックの世界観を、2,060mm×29,120mmの巨大広告面にシーズごとに表現した、ファンにはたまらないであろうデザインとなっていました。
デザイン審査の段階で媒体社とは、人気コミックのため、撮影者が集まることを予想して、事故等が起こらないように掲出期間中の巡回が必須となりました。
個人的には、今回のコミックは名前こそ知っていましたが作品自体は読んだことがなく、どれほどの人気があるかは知る由もありませんでした。
そうして始まった掲出。掲出開始2日目に、媒体社より連絡が入りました。
「渋プレの前が、撮影者で渋滞している。通行整理をして欲しい。と、駅から連絡が来てしまった。」とのことでした。
急遽、現地へ向かうと、高校生から上はかなりお年を召した方や外国人まで、男女問わず幅広い年齢層の方々が撮影に夢中でした。
撮影をしていた女性に話を聞くと、「SNSで掲出を知って、写真を撮りに来た。」
とのことでした。
SNSで作品名や渋谷駅で検索すると写真や動画の投稿であふれていました。
特に出版社からの事前告知等はしておらず、SNSの拡散でこれだけ人が集まったことに、SNSのパワーを改めて実感しました。
すぐに警備員の手配も出来ないので、当面の間、私が交通整理をすることになったのですが、過去の嫌な思い出が蘇ってきました。
今回と同じような状況が十数年前に、表参道駅のプレミアムセットでもありました。
その時は、韓国のアイドルでしたが、やはり撮影者が通行の妨げとなる状況が発生してしまい、急遽、私が整理にあたることになりました。
当時はまだ、そこまでスマホは普及しておらず、SNSが今ほど盛んではない時代でしたが、、デジカメを持った女性が何人も撮影に夢中でした。
基本的には皆さん、こちらの言うことを聞いてくれて、撮影後速やかにその場を離れてくれるのですが、一部の方で、全然言うことを聞いてくれない人もいました。
何度注意しても一向にその場を離れようとしない女性に対し、私もだんだんイライラしてきて、つい「早く帰れ、ババァ」(〝クソ″は付けなかったと思いますが)と、暴言を吐いてしまいました。
さすがに言われたその女性も頭にきたらしく、「名刺よこしないさいよ。」と、
こちらも投げ捨てるように名刺を渡し、怒り心頭のご様子でその場を離れて行きました。
翌日、媒体社へは状況を説明し、謝罪することとなりましたが、その女性からのクレームもなく、特に問題にはならなかったので良かったのですが、大人げない対応だったなと今は反省しております。
そんな嫌な過去を思い出しながら、通行整理にあたりましたが、今回も言うこと聞いてくれない人がおり、こちらが何回かお願いをしても、「だったらこっちが撮影している間、通行を止めてくんない。」と、意味不明なことを言われ、一瞬拳を握りましたが、今回はぐっとこらえて再度お願いをし、その場を離れていただきましたが、離れ際にも辛辣な言葉を浴びせられました。
なんとか2日間、整理業務を終えプロの警備員にバトンタッチをして、掲出終了まで特に事故もなく無事に終えることができました。
後日、警備会社からの報告では、掲出期間中、最も撮影者数が多かった時間帯は、最終日の15:00~16:00の時間帯で400名ほどの撮影者が集まったそうです。
クライアントにとっては、掲出したポスターがSNSで拡散されバズった方がいいのでしょうが、代理店側からしてみれば、掲出期間中はヒヤヒヤもので、ただただ事故無く無事に掲出期間終了することを祈るばかりですが。
駅構内での掲出の場合、ピールオフなどの特殊展開に限らず、ジャニーズ系などのアイドルや人気アニメなどのキャラクター、人気作品を起用してのポスター掲出などは、撮影者対策のために、掲出期間中の巡回や警備員の常駐が必須となることがあります。
今後そういったポスターでの掲出を検討される場合はご注意ください。
事前に一度ご相談頂ければと思います。
撮影者にもマナーは守って欲しいものですが。
余談ですが、先日、自宅のターンテーブルのレコード針を買い替えようと思い、いつも購入している針を、ネットから購入しようと検索したのですが、これまで1個だいたい6~7,000円で購入できていたものが、なんと1個10,000円以上に値上がっていました。
どこの店舗でも10,000円オーバーでした。もちろん購入は見合わせました。あらためて身の回りでの物価高を実感した出来事でした。
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