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【第二回】アイドル応援広告の話を聞いてみた!

公開日公開日:2020.12.01

更新日更新日:2020.12.01

最近話題になっているアイドル応援広告。


特定のアイドルを応援する個人が集まって団体を作り、メンバーから出資を募って

駅や屋外ビジョンなどで広告を実施する事例が増えてきています。


今回はPRODUCE 101 JAPANに出演した元練習生4人によるボーイズグループ『OWV(オウブ)』を応援している

『QWV(キューブ)広告企画』さんにお話しを伺いしました。

※PRODUCE 101 JAPANは2019年に実施された、101人から上位11人が選ばれてデビューする公開オーディション番組です。



お話を伺った方

A子さん:アイドル応援広告の駅広告担当


B子さん:アイドル応援のアドトラック担当


C子さん:デザイナーでアイドル応援広告のデザイン担当

新井:アイドルを応援する広告を出す方々がどのような想いを持っているか大変興味があったので、

お話を伺えるのを楽しみにしていました。

本日はよろしくお願い致します。

早速ですが、QWV広告企画さんはどのような経緯で発足したのですか?


A子さん(以下、A)もともと、PRODUCE 101 JAPANの練習生だったOWVメンバーのファンで応援広告に興味を持っていた人達が集まって結成されました。


新井:PRODUCE 101 JAPANの時は自分の推し以外の人たちとはあんまり横のつながりはなかったんですよね?

当時はオーディションで競い合うライバル同士ですし。


B子さん(以下、B)たしかに当時はライバル同士でしたが、オーディション中のメンバー間の交流を見て、

この子とこの子はぜひ一緒にデビューして欲しい!という気持ちが芽生えたりしました。

ライバルなんですけど、一緒にデビューしてくれたら嬉しいライバルみたいな感じですね。

ちょっと難しいかもしれませんが・・・


新井:えー、はい。ちょっと難しいですね・・・

(女子の複雑な心理をいまいち理解できない)


現在のOWVは以前から応援していたファンとして理想のメンバーでデビューできた、というイメージなのでしょうか?


B:そうですね。ただ理想に近かったとはいえ、ファンダム(熱心なファンたち)同士はバラバラだったので、

せっかく同じグループになったのだから、1つになって広告を出そうということでQWV広告企画ができました。


新井:なるほど。詳細な経緯ありがとうございます。

ちなみに、現在のメンバーの規模はどれぐらいですか?


A:出資者は全国に140名くらいですが、代理店さんとのやり取りやデザインを行っているメンバーなど、

メインで動いているのは10名ほどです。


新井:実際、どのような経緯でアイドル応援広告を出そう!という流れになったのでしょうか?


A:PRODUCE 101 JAPANのときは、まず一番の目的は自分の応援している男の子に投票してもらいたいからですね。

あとは自己満足なのかもしれないんですが、〇〇君の顔を新宿の大型ビジョンに出したい!というエゴと

応援して欲しい!という気持ちが色々入り混じっていました。


新井:渋谷の大型ビジョンって、広告料金はけっこう高いですよね?

個人からすると決して安くない金額を集めるのは大変では?


A:当時(番組中)は応援している子がデビュー前なのでCDを買うこともできませんし、生写真を買い占めると

いったこともできず、お金の使い道がありませんでした。

応援したい気持ちはすごいあるけど、できることがかなり限られているという感じはあったと思います。


新井:その想いが駅や屋外の広告出稿に向かったということですか?


A:そうですね。

応援している子が使っている香水とかピアス、ユニクロのトレーナーなどを買いましたが、

それ以外に熱意の持っていき場がなかったです。

そんな経緯もあって応援広告を出そう!という流れになったと思います。


新井:弊社にご依頼いただいた背景にそんな熱い想いがあったのですね。

ちなみに、広告を出そうとなった時に苦労などされませんでしたか?


B:個人が集まって広告を出すということで、問い合わせた広告代理店さんの対応が悪かったケースはあります。

自分達は後回しにされているんだろうな、と感じたことは何回かありました。


新井:個人が集まって広告を出すということがまだ日本では一般的ではないので

やはり色々と大変なのですね。


A:あとは、一般的な企業とは違って、対応スピードの問題もあります。

広告企画のメンバーは自分達の仕事がありながら応援広告をやっているのですぐに対応ができないことが多いです。

なので、やり取りする代理店さんにはこちらのスピード感に合わせて、早めにご連絡をいただけるとありがたいです。


新井:そうですよね。一般企業の広告担当者とは違って、皆さんは自分の本業となるお仕事が

あったうえでの応援広告ですものね。

実際、弊社にご依頼いただいて駅広告を実施されてどうでしたか?


A:本当に出てる!と思いました(笑)

自分が関わった広告が駅に出てることに驚きました。


新井:それはご発注いただいたので、ちゃんと掲出されますね(笑)


B:実際に見に行った感想として、JR品川駅は駅自体が大きく広告も多かったので思ったより目立たない気がしました。

逆に九段下駅は広告が少なかったので目立っていたと思います。

事前にしっかりと駅の特徴を把握することが大事だと感じています。


新井:とても冷静かつ的を得たご意見、ありがとうございます。


新井:駅広告の良い点はどんなところでしょうか?


B:駅広告は色々な場所にピンポイントで出せるのがよいと思っています。

九段下駅という武道館(OWVは2年以内に武道館ライブが目標)に近い駅で広告を出せましたし。

でも、本当はもっとジャックしたかったです。


新井:分かりました。では、アイドル応援広告向けに武道館に近い

九段下駅ジャックプランを弊社で作ってみたいと思います(笑)


一同:それはぜひお願いします!!


A:あと、メンバーの地元の駅に出せるのも魅力ですね。

メンバーの地元に駅広告を出すとファンがわざわざ行くので、そうするとその場所にお金が落ちて応援している意味がさらに出ると思います。


新井:すごいですね!アイドル愛とアイドルの地元活性化が一体となっていますね!


C子さん(以下C)応援広告って普通の企業の広告と目的が違うんですよね。

彼らを応援したい!という気持ちを体現するためにやっていると思っています。


B:私たちの応援する気持ちはこんなに熱いんだぞ!と企業にアピールしたいという気持ちもあるんです。

こんなに広告が出ているからこのグループを使ってみようと企業の人に思って欲しいですね。


新井:なるほど!駅広告がきっかけで、応援しているグループが新しい活躍の場を得たり、

メディアに露出する機会につながるかもしれないという想いもあるんですね。


A:そういえば、つい最近はアニメの応援広告を検討している団体から私たちに

「応援広告について教えて欲しいです!」という連絡がありました。


新井:それはすごいですね!アイドルファンとアニメファンはあまり接点が無い気がするのですが、

いきなりそんな問合せが来るのですね。


A:あ、でも兼オタはけっこういますよ。


新井:えーっと・・・兼オタとは両方の領域を兼ねているオタクということですかね?


B:そうです。何かに熱中して応援するっていう気持ちは皆さん一緒だと思います。

アイドルに限らず、事務所の許可が下りれば応援広告を出したい!という人はたくさんいるような気がしています。


新井:アイドル応援、アニメの応援ですか・・・今後は応援広告のすそ野はどんどん広がりそうですね。

ちなみに、冒頭で出資者が140名ほどいらっしゃると伺いましたが、どのようにお金を募っているのでしょうか?


A:500円単位で募集していて、1万円以上出資すると駅ポスターに名前が掲載されることで出資額ごとの差別化を図っています。

あえて自分の名前を掲載しない人もいますが・・・


新井:え?それはどういうことですか??

せっかく出資したのに自分の名前が出なくてもいいんですか??


A:たぶん、家族にバレることを心配しているんじゃないでしょうか?

私も配偶者にバレるとまずいです。今日、取材に来ることも言っていません。


一同 え~~~~(驚愕)


A:私が応援広告を実施するときは、家族に内緒で出資するという人の気持ちをしっかり受け止めたいと常々思っています。


新井:いや、すごいですね。

バレるリスクがある中でアイドル応援広告をやっているんですね。


A:みんな危険な綱渡りをしながら応援広告をやっていると思います。

家族に秘密でこっそり、応援広告に5百円や1万円を投資する方が多いのではないでしょうか?


新井:すごい・・・

(あまりの熱量と覚悟に圧倒される)

ちなみに、出資者の方からお金を預かるのって怖くないですか?

結構な金額になると思いますが。


A:正直、怖いですね。何があるか分からないので。


B:お金を安全に扱える仕組みがあるといいですけどね。

クラウドファンディングはやはり手数料が高いので・・・

現在は広告企画メンバーの個人口座にお金を集約するしか手段がないです。


新井:そうなると、完全に個人の信用に依存しているということですよね?

それはそれで怖くないですか??


B:怖いですし、最悪お金の持ち逃げといったことがどこかのグループで起きないとも限らないので不安です。


新井:そうなると応援広告に対してすごいマイナスイメージになりますね。

せっかく盛り上がりつつある応援広告がそのような不祥事で下火になることだけは避けたいですね。


新井:ちなみに、今後予定されている活動は?


B:直近では事務所(吉本さん)から応援広告の規定が出れば、セカンドシングルの応援広告を出そうと考えています。

その際にはぜひまた春光社さんにご相談できればと思います。


新井:ぜひその際はお声がけ下さい!

本日は色々と貴重なお話を伺えて、大変興味深かったです。

ありがとうございました。


【取材後記】

個人でお金を出してアイドルを応援する人、と聞いて私はお金持ちでアイドル好きのマダムが

道楽でやっているのだろう、軽く考えていました。

実際に皆さんとお会いして、私の想像は見事に裏切られたのです。

お会いした方々は私が想像しているよりもはるかに若かったですし、

その熱量、行動力に感服したというのが正直な感想です。

広告に全く携わったことのない方が代理店を探して、枠を押さえて、

データ入稿を行うことを考えてだけで頭が下がります。

それを自分の仕事があるうえで進行して、100人以上からお金を集めて

管理する苦労を想像すると本当に『スゴイ!』の一言です。

何よりも、自分の好きなアイドルの応援広告を語る皆さんの顔が

とてもイキイキとして、楽しそうだったのが印象的でした。

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