公開日:2020.12.14
去年の11月。
ある暖かい夜の20時頃。
「明日までに百貨店様へ特殊掲出の提案をしたい」という怖いお願いに
翌日朝からせっせと提案書を作成。
今回、銀座線の中づり貸切りで「かわいく掲出したい」とのことです。
「かわいいといえば冬だしニットよね!!」
ということでニット案を含む2案をご提案しました。
結果、ニットの中づりに決定です。
この時点でニットの中づりが作れるかは不明。
とりあえず、ニット編み機のトップメーカーさん
に電話して、そもそもニットで中づりが作れるかを質問しました。
答えは「作れる」とのこと。
さすがモノづくり大国ニッポン!
さらにとっても優しい編み機メーカーさんは
仮で作成した中づりのクリエイティブを
ニット用にデータ変換をしてくれました。
「かっ、かわいい~💛」
紙で見てもかわいい~💛
■提案書
■ニット用にデータ変換(編み機メーカー様作)
編み機メーカーさんは、ニットの生産活動はしないため
ニットメーカーさんを紹介してもらいました。
新潟の五泉ニットで有名な町のニットメーカーさんです。
会社のお庭が素敵で感動しちゃいました!!
その節は大変お世話になりました。
肝心のニットの中づり大量生産の話ですが、
制作期間は3週間。4種類のクリエイティブを
B3サイズ(515mm×334mm)で165枚、編んでもらいます。
ざっくりですが掲出までの流れは・・・
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サンプルを作成
↓
広告主様、東京メトロへの確認作業
↓
東京メトロからの指摘を修正
↓
再度サンプルを提出(意匠審査)
↓
ひたすら編んでもらう&クワエ部分の加工
↓
納品からの掲出
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特殊掲出ならではの制作ポイントを記載しました。
❖サンプルを作成
紙に印刷するのであればデータ入稿からの色校正なのですが、
ニットの場合は、網目(ゲージ)に合わせて設計図を作ります。
ちなみに、糸の色数は6色までです。
設計図を確認後ニットでサンプルを作ってもらいます。
❖東京メトロの確認作業
クリエイティブの審査は全く問題なし。
ニット素材もOKだったのですが問題はクワエ部分。
クワエは中づりを吊るすための器具で意匠を挟みます。
「ニットじゃ挟めないから紙にして!!」
という指示があり急遽クワエ用の紙を調達。
■紙でクワエ部分を作成にニットと接着
ニットに紙を両面テープで貼り再審査です。
これでNGだったら掲出日に間に合わない(泣)
神頼みで結果を待っていたところOKでほっとしました!!
❖ひたすら編んでもらう
中づりを1枚編む時間は約1時間。165枚編んだ後に
プレス加工。その後に紙と中づりを合体してもらいます。
そして新潟から東京へ納品です。
【掲出後記】
今回の短納期は、ニット業界の繁忙期だったら実現不可能でした。
本来は制作に1ケ月~1月半はかかるとのことです。
納期に関しては、ニットメーカーさんに『今回は特例』
と釘をさされました。。。
苦労の甲斐があり広告主様にもお喜び頂けました。
私達にとってお客様にご満足頂けるのが
一番うれしい事です。
企画マンは無事に掲出するまでが仕事です。
特殊な掲出には、細かな裏取りや段取りが不可欠です。
そして問題があれば速やかに解決!!
ベテラン媒体マンと企画マンの合わせ技です。
インパクトある広告をお望みの広告主様!
企画から掲出まで、経験豊富な媒体マンと二人三脚で
猪突猛進をしていきます。
交通広告で面白いことをやりたい!
と思われたら、まずは春光社の特殊事例集を
ご覧ください。
お電話、お問い合わせ、お待ちしております。
お問い合わせはこちら企画部 watanabe