2012年から交通広告業界のアカウンタビリティを向上させようという掛け声
の下で始まった交通広告共通指標推進プロジェクトも今年で丸6年が経過しました。
弊社も当初からこのプロジェクトに参加させていただき、業界内、お得意様
の中でもじわじわと浸透し、活用場面も徐々に増えてきている気がしますが、
今年の報告書を改めて眺めてみて、少し複雑な気持ちになりました。
12年前の東京メトロメディアガイド・データ編(2006年版)では、
・中づりポスター 広告到達率40.4%
・まど上ポスター 広告到達率47.7%
・ステッカー 広告到達率50.7%
という数字が掲載されています。
一方の交通広告共通指標調査報告書(2018年版)では、
・中づりポスター 広告到達率42.0%
・まど上ポスター 広告到達率46.3%
・ステッカー 広告到達率37.3%
・ビジョン 広告到達率39.8%
というように、ステッカーのスコアは大きく低下しているものの、中づり、
まど上のスコアはメトロだけの比較ですが、さほど大きな変動はありません。
ところが販売の実態はというと、ビジョンは好調。ステッカー・まど上は
まずます。中づりはかなり苦戦というのが最近の状況なのです。
サイネージが時代のトレンドというのは頷けるとしても、一昔前にはプレミア
すら付いていた中づりの凋落がここまで進むとは正直考えていませんでした。
業界全体としても危機感を持ち、期間や料金設定の見直しなどに取り組んで
きましたが、まだまだ到達コストから見て改善の余地はあります。
しかし、中づりには中づりでしか実現できない価値があります。
それをお伝えするのが我々の仕事ですし、まだまだ努力が足りないのかもし
れません。。
ということで、
今週は、中づり広告の特殊事例を取り上げました。
かつては競って奇抜なアイデアを展開していた時期がありましたが、久しぶり
にこの媒体の可能性を再認識させられる事例です。
若いクリエイターの注目が再び集まることを期待します!