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その選択は『ナッジ(Nudge)』されている!?

公開日公開日:2019.10.21

私達の行動は、日々の生活の中で触れるいろいろなものに影響を受け、

さらに経済にも影響を及ぼしているということをご存知でしょうか。

駅や店舗などで、足跡マークに沿って自然に並んでしまいますよね。

駅によっては、マークが左右に分かれたり、3列だったり4列だったり、

乗る電車によって位置が異なったり…。

店舗のレジも右左、真ん中と矢印に沿って進みます。

誰かに言われたわけでもないのに当然の様に行動する。

この行動も足跡マークに「誘導」されているんですよね~。

また、駅の階段に貼られた「消費カロリーの目安」の表示がありますが

これは乗客の健康を考え親切に貼られたものでしょうか?

まさか…

エスカレーター渋滞の緩和のため、乗客に日頃の運動不足を思い出させ、

階段を使わせるために貼られた仕掛けなのかも?


私達の行動は、知らずしらずのうちに目にうつるあらゆるものに

「誘導されているのかもしれない」

ということをいくつか例をあげてみました。


『ナッジ(Nudge)』というワードをご存知でしょうか。

『ナッジ(Nudge)』とは、2017年ノーベル経済学賞を受賞した

シカゴ大学のリチャード・セイラー教授らが提唱しはじめた用語で、

もともとは「ヒジで軽くつつく」という意味とのことです。

人の意思決定に対して、ほんの少しだけ選択設定を変えることで

提案側の意図する決定を下しやすくする、人の意識決定に関する様々な癖を利用し、

より良い選択ができるように手助けするという魔法らしい…

有名な『ナッジ(Nudge)』の成功事例と言えば、

アムステルダム・スキポール空港の男子トイレの小便器の内側にある一匹のハエのシール。

これは「的があれば狙いたくなる」という人の心理を利用したもので、

これによりトイレの床の汚れが減少した結果、なんと清掃費が、8割減少したそうです。

確か…東京の地下鉄のトイレにもハエではなかったけど、的がありました。

正に意図する行動をとってました。


別の成功例として、どこかの大学でエレベーター混雑緩和のために、

「3階までに行くには階段を利用した時間の方が短いですよ!」とポスターに表示した結果、

3階までのエレベーター利用者数は減少しているという記事を読んだ気がします。

ちょっと手法は違いますが、ネットで会員登録する際のメルマガ登録のチェックボックス。

既にチェックが入っていますよね。

そう!登録したくない人は、チェックを外す行為が必要です。


予め設定されている初期設定に左右されている代表例は、臓器提供の意思表示もそうです。

臓器提供希望者を国別にみると、30%にも満たない国がある一方で、90%近い国もあるようです。

この大きな差は、初期設定に左右されたものと考えられます。

日本では臓器の「提供する」・「提供しない」という意思を記入している割合は、12.7%にすぎません。

(内閣府「移植医療に関する世論調査」の概要より)

臓器提供を希望する人は、わざわざ記入しなければなりません。

人は基本的に「何も行動しないこと」を好む癖があるようです。

レストランで料理を注文する時に何にしようか迷ってしまうことがありますが…

非常に高い料理が一つメニューに載っていて、ほかの料理を安いと感じてしまったり

特定のメニューに「店長のおすすめ」の表示を見つけ思わず注文してしまう。

これって…「引き立て役」や「良さそうに思える言葉」によるもの?

これもまた、「誘導」されている?


改めて考えてみると、私達の身の回りには様々な情報があふれています。

もちろん、広告もその中の一つ。

あなたのその「選択」、あなた自身の選択?

それとも…

経営管理部 H.K

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